【新刊情報】川瀬薫さん『スクランブルエッグの時代』の概要とインタビュー

新刊情報
川瀬薫『スクランブルエッグの時代』

川瀬薫(かわせ・かおる)さんの新刊『スクランブルエッグの時代』(2016年2月2日発売)の概要とインタビューです。


―― 架空の私立高校を舞台にした青春小説です。

スクランブルエッグの時代

架空の私立高校を舞台にした、四人の文芸部員の織りなす青春小説です。主人公は、女子高校生の高梨歩子(たかなし・あゆこ)を一人称の視点に設定しました。高校生活が受験シーズンになった時に、急に謎めいた転校生が現れるという内容の小説です。海に繰り出すシーンや、主人公の父親との葛藤、文芸への愛、部員の間の友情を描きました。『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術』という本を参考にし、映画的手法を心掛けて、映像的に文章を描きました。ブログや小説投稿サイトで公開フリー・ウェブ公開していたものを、まとめて一冊の小説にしました。文章の殆どを、ローリング・ストーンズやビートルズ、ジャズのCDを聴きながら書いたので、バックグラウンドにある音楽を感じて頂きたいと思っています。作品全編に桜が舞い散っているので、そこにも注目して頂きたいです。

川瀬薫さんインタビュー

―― まず簡単に自己紹介をお願いします

インディーズ作家の川瀬薫(かわせ・かおる)と申します。群雛2015年10月号に『一滴の光にも』、群雛2015年12月号に『青い欄干』という短編小説を掲載させて頂いています。文芸、音楽、映像、美術と、芸術の分野ならば、何でも好きです。脚本の本を近頃に収集して、文章に脚本の要素を生かせないか、と考えています。文芸批評の歴史では、ストーリーが軽く見られる風潮があったようですが、通俗小説でも、簡単な言葉の組み立てで、読み手の心を揺さぶれるようなストーリーを作り上げようと考えています。物語の力を見直したいです。

ホームページ http://kaoru-kawae.jimdo.com/

―― この作品を制作したきっかけを教えてください

とある日の夢の中で見た内容を組み合わせて、学園小説が書けないか?と思った事です。『ベストセラー小説の書き方』という本を参考にして、実験の意味も込めて書き始めました。映画『耳をすませば』で、主人公の雫がジョン・デンバーの『故郷へ帰りたい』を歌うシーンが好きなので、そのノスタルジーのような感覚に似たものを、主人公を女性にして書きたいと思いました。

―― この作品の制作にあたって影響を受けた作家や作品を教えてください

作家よりも、小説作法の本を参考にして書きました。『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術』、スティーヴン・キングの『書くことについて』、『ベストセラー小説の書き方』、辻邦生さんの『言葉の箱』などです。マリオ・バルガス・リョサの『若い小説家に宛てた手紙』という本も参考にしました。短いセンテンスでリズムよく書くこと、ストーリーを重視することを考えました。

―― この作品のターゲットはどんな人ですか

小説作品もそうですが、映像・映画が好きな方に読んで頂きたいです。

―― この作品の制作にはどれくらい時間がかかりましたか

5,6カ月くらいの期間かかりました。

―― 作品の宣伝はどのような手段を用いていますか

ホームページを綺麗なレイアウトにして注目してもらうようにすること。ブログを作ること、Twitterでツイートすることです。

―― 作品を制作する上で困っていることは何ですか

あまりネット上で表立った活動をすると、悪意を持たれるかも知れない、と思うことです。ストレスが溜まり疲れている時は、しばらくネット環境から離れるようにしています。

―― 注目している作家またはお気に入り作品を教えてください

中島らもさんの『ロカ』という未完の小説を読み返して、文章の煌きに目から鱗が落ちました。ダシール・ハメットの『マルタの鷹』、ウィリアム・バロウズの『裸のランチ』など、アメリカ小説を気に入って読み返しています。また、『ベストセラー小説の書き方』の巻末、「読んで読んで読みまくれ」のリストの、主なアメリカ作家たちに注目しています。すべて一級のストーリーテラー作家です。

―― 今後の活動予定や目標を教えてください

もっと長くて面白い小説を、安く提供したいです。「長い・読みやすい・旨い」と、牛丼のような小説を考えています。

―― 最後に、読者へ向けて一言お願いします

生きるのが辛い世の中ですが、もっと光を!

※新刊の告知はこちらのページから随時受け付けています。

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